2008年10月25日

じいちゃんの形見

祖父の名は栄吉。12年前の夏、90歳で逝った。
我が家の二人の息子の名にも「吉」をいただいた。

じいちゃんは盆と正月の宴席には必ず同じ芸を披露した。
そして、皆が集まると記念撮影をするのが大好きで、
何かというとお隣の立派な植木の前で写真を撮った。

1ヶ月ほど前、私はデジタル一眼レフカメラを買った。
買うまでに実に2年もかかった。きっかけはあった。

2年前のある日、自宅にて古いカメラバックを発見。
銀鉛カメラと3本レンズが皮のケースに収められていた。
このレンズ達はPentax SPという大昔のカメラと共に
我が家の押し入れに何十年もずーっと眠っていた訳だ。
父に聞くと、彼が老眼で視認率が悪くなったあたりから
ほとんど使わなくなったという。

さて、そのカメラが製造されたのは1964年〜1976年まで。
東京オリンピックや大阪万博等と重なる時期で大ヒット。
価格も手ごろで皆がこぞって買った商品だそう。

一枚目の写真のレンズ、Super Takumar 1:1.8/55も
同じ時期に作られている。だから40年以上も前のもの。

やっと手に入れた愛機、Pentax K200Dに装着。
すべてマニュアルだから1枚撮るのに時間を要すが、
私のような素人が撮影してもこのレンズを通すだけで
独特の雰囲気を醸し出す。特に人物の描写は素晴らしい。
いささかノスタルジックな部分もあるかもしれぬが…。

いずれにせよ、このオールドレンズの歴史を知るまでは、
写真に興味こそあれ、デジ一購入など考えもしなかった。

古いアルバムの中に残るあの日切り取られた時間。
私を含めた我が家の人々。そして、そこで起った出来事。
すべてがこのレンズを通して記録された。

祖父はこのレンズ越しに若き日の父や母や私たちを眺め、
シャッターを切った。私もこのレンズで子供達を撮ろう。
そして又私や妻の姿がアルバムの中でセピア色になる頃、
子供達は新しい時代に何を想い生きているのだろう。

我が家の家宝として、大切に使ってゆきたいと思います。

おじいちゃん、いいモノありがとな〜!!!

あと4枚

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